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低音の心地良い音が俺を支配した。
音ってこんなにいいものかと今日初めて感じた。
目を瞑り気づくと勝手にリズムをとるように足を鳴らしていた。
ゆっくりと目を開けると八乙女の横顔が夕陽に照らされていた。
またトクトクと早くなる胸の音。
なんだこれ、今までにない胸の高鳴り。
…わからない。
八乙女を見てるだけなのに、音を聞いてるだけなのに。
考えても考えてもわからない。
すると、
「薮先輩…?」
と心配そうな顔をして目の前にやってきた。
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