第一章 「悪夢…」

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正美 「はぁ…はぁ…はぁ… 仁さんにはよ会わな…」 正美はお腹を抱え 必死に仁の元へと戻る… 一方マサルは… 「ツッ…」 舌打ちをしながら背を向けようともせずそのまま向かって来る岸田派の中を割るように突き進む… 岸田派の男 「お~にぃちゃん… お前…辰巳派の若造やのぉ?」 一斉に10人に取り囲まれるマサル… マサル「なんや…己らは岸田派の使いっパシリやないかい… 使いっパシリがワシに何の用やぁ?」 マサルが全員の顔を舐め回すように鋭く睨み付け呟く… 岸田派の男 「ハッハッハ~ お前の噂は聞いとったがな~ ど偉い玉やのぉ~??!!」 !!!? 「お疲れ様ですっ!!!」 岸田派の男達は一斉にマサルの後ろに目をやり深々と頭を下げる… マサルが振り返る先にはただならぬ雰囲気をかもし出した一人の男… 冷えきった冷たい視線でマサルを睨み付ける… 男「おぉ…お前ら お疲れさんやのぉ… こんな所で何を若造イジメしとるんや…」 岸田派の男達 「岸田さん!こいつ辰巳派の噂の若造ですわっ!」 マサルは男達の会話の合間考えていた… (岸田さん? こいつが岸田派の頭か!! ハハハ… こらマジでヤバいな…最強の修羅場やな… どぉ切り抜けようかのぉ…) 岸田「そうかぁ… まぁんな後は好きにしたれや…」 そう言い残すとその場を去ろうとする岸田… マサル「おぃ…コラァ! お前…辰巳派の襲撃指示出した張本人やろがぁ!! 何を黙っ~てこの場去ろうとしてんねんやぁ! お前 ワシと勝負せんかい!!!」 岸田が振り返る事もなく手を上げ呟く… 岸田「お前 勢いあるんはええが先ずは我がの心配したらどないや? この場を生きとったらまた俺ん所 来いや…ほなのぉ~」 マサル「待たんかいっ!!」 ザザッ!!!!!? 岸田を掴みにかかろうとするマサルを男達が押さえ込む… 岸田派の男達 「まぁ…そんな熱ぅなんなや!! ワシらが相手したるやんけ!」 !!!!! マサル「お前…誰に気安く触れとんや… 離せ… 離せやコラァ!!!!!」 マサルの声が辺りに響き渡る… トットットットッ!!? お腹を抱えながら仁の元へと早歩きで急ぐ正美がふと足を止めて振り返る ????! 正美の耳にマサルの声が聞こえたような気がした… 正美「仁さん…マサルが…」 そう振り返り呟くとさらに足を早めた…
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