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球太は静香がいるはずのリビングに向かう途中で中年の男性とすれ違った。球太は彼に小さく会釈をしただけで通り過ぎようとしたが、その男性に呼び止められたため、立ち止まり、なんですか、と尋ねる。
「君は、もしかして林球太君?」
見知らぬ男性から名前を呼ばれ、驚きながら、肯定の返事をする。
「そうか、君が。いや、昨日見かけてね、気になっていたんだ」
「失礼ですが、あなたは?」
球太は不信感を抱いたまま問い返す。
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