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大樹は、球太をにらみつけると、
「兄ちゃんこそどうなのさ。朋香ちゃんを殺す動機は無いの?」
「俺が?」
予想外の切り返しに、球太は声を裏返す。
「俺がどうして朋ちゃんを殺す必要があるんだよ。もう、何年も会ってなかったというのに」
球太が応えるが、大樹はそれでも納得いかないのか、球太の近くまで移動し、
「でも、朋香ちゃんがあの蔵にいたのを知っていたのはおばさんと兄ちゃんだけなんだよ。なら、兄ちゃんが怪しいと思ってもおかしくないだろう?」
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