希望の羽

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自然は今、人を害し牙を向くものだ。 湧碕の知らない過去、人は散々自然を汚し壊したという。 その報復だろうか。 美しい恵みの自然は、話し伝えられた中で聞くだけで。 湧碕は自分の存在の小ささを痛感させられる、恐ろしい自然の姿しか知らない。 そして今も尚、人は他の何かを犠牲にしながら生き抜いている。 こんな生活が、いつまで続くだろうか。 いつまで保つだろうか。 このまま行けば、いずれ人は滅びるだろう。 けれど、それでもまだ。
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