「勇者物語」

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「ふう、危なかったね」 危ないのはお前だろ! ……と心の中でつっこんだ。 「だから言ったでしょ? モンスターには気をつけろって」 男は少し得意げに笑った。 俺は礼を言うでも無く、ドヤ顔に対して冷たい視線を送るでも無く。 膝をついて、そして一言。 「すいません俺とバークヘルムまで行って下さいお願いします」 何度も頭を下げる。 「いや、何もそこまでしなくても……」 男は戸惑っていた。
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