「勇者物語」

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王様の話を聞いて、俺は少し感づいていた。 もしかすると、アランが魔王を討伐出来るようにサポートする事が、俺に与えられた仕事なのではないか。 だとしたら、何故作者は魔王を倒すシナリオを描かなかったんだ? 「どうか、頼まれてはくれまいか?」 「もちろんです。僕が魔王を倒してみせましょう」 「ありがたい。流石は勇者『エバンス』の息子。父も天国よりそなたを見守っておろうぞ!」 王様がそう言って笑った瞬間、アランの表情が少し陰ったように見えた。
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