きっかけ

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「あの時はありがとう」と春子は照れながら恥ずかしそうに善夫に向かって言った。「いや、あの…」善夫は春子とあまり話したことがなく素直に「どういたしまして」とは言えなかった。「善夫君は普段大人しいのになんでかばってくれたの?」と春子は不思議そうに善夫に質問する。善夫は迷わず「みんな気に入らんのじゃ!本当に気に入らんのじゃ!毎日退屈なんじゃ」と普段ため込んでいることを春子に投げかける。春子は「だったら無理をせずに自分を偽らなければ?、そんなん楽しくないよ」と真剣な眼差しで善夫を見る。善夫の今までの溜まりに溜まったものが噴き出すようだった。善夫は今までの自分を繕ってが馬鹿らしくなってきていていっそこれを気に変わってやろうと決心した。
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