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校長の悪巧みでまたろくでもない報酬がでるだろうな……半場呆れつつパンフを作る。
「ニシゲーン」
「ん、なーに?」
「ボッキーいる?」
「いただきます」
俺はガクヤからボッキーを貰って口にくわえながらパンフを作り中……。
「このボッキーなかなかの味だな♪」
「でしょー。期間限定たこ焼き味、略してたこ味、美味しいでしょー」
「わざわざ略すんだ……。まぁ、俺は好きだぜ、たこ味」
「うん、ボクも好きだよー……」
「あっ」
あ、そうか。ガクヤが珍しく悲しんでる理由はここから出られないから、いつの期間限定品かわかんないんだ……。
「うん、ニシゲンが言いたいことはわかるよ。お菓子は基本、賞味期限長いからね。いつの期間限定品かわからないんだよ」
「「……」」
二人の間に沈黙ができた。閉じ込められてるからな……。
チクタクと古風な振り子時計の音と、秒針だけの音が静かに時を奏でる。
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