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俺にだって、能力適性テストには引っ掛からなかったがきちんと能力はある。
ただ全く操れない。
なら能力を無理矢理にでも暴走させて勝つのみ!
「ルールは相手に触れたら勝ちってことで。
それ以外は何でもアリよ。けど安心してよね、ちゃんと降参宣言は聞き入れるからw」
コイツ調子にノッてやがる。
「じゃあ行くわよ…?」
一気に周りの空気が張り詰める。
「来い!!」
「先手必勝よ」
そう言った瞬間、先程まで座っていたベンチを浮き上がらせ、ものすごいスピードでこちらに向かわせる。
「頼みの綱はこれだけだ。一か八か!発動してくれ、クソ能力!!」
そう言い放った俺は左手を、飛んでくるベンチに向けてかざす。
ドッバァァーーーン!!
「秒殺……………ね。結局アイツの能力不明だったけど、あの攻撃を防げないトコをみると大した能力ではなさそうね」
砂塵が舞う中、ベンチを飛ばしたとこに人影があるのを咲羅は確認する。
「誰が何を防げてないって?」
「ッ!!何で?」
恐らく咲羅は俺が立っていることに驚愕したんじゃない。無理もない、自分が飛ばしたベンチが跡形も無く消えているのだから!!
「これが俺の能力(ちから)だ」
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