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彼は私の横に座った。 「それでね、みんなに報告があってさ」 そう言うと私の方をちらりと見遣り、あとを続ける。 「今日からこの人を俺達の仲間に入れようと思うんだ」 ――…え? 「ちょっ…」 「…俺は別に構やしねぇよ。そこのお嬢さんさえよければな」 三人の視線がこちらに向けられる。 私は困惑していた。 確かに家には帰れない。だからと言って…。 「…そんなに重く考えなくていいよ。俺らはここに集まってそれぞれ自由なことをやっているだけなんだ。外の重苦しい空気から逃れてね」 「ここは永遠のネバーランド。もう俺はここから出れねぇな」 男はそう言い、薄く笑む。 私の視界に手が入る。 ふと目線を上げると少年が私に手を差し延べていた。 ――こんな生活もありかな。 私はそう思ってしまった。 ゆっくり腕を上げて、差し出されている手に自身の手を重ねた。 すると、少年は優しく私の手を握ってくれた。 私はなんだか安心して、瞼が熱くなるのを感じた。
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