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夜、この脇道に近付く一般人などいなかった。 この脇道より更に奥、そこは夜になるとガラの悪い連中ばかりが集まり、“表”ではできないようなことをしている。 そこに近付いた者はリンチされ、原形を留めないほどにまで張れ上がった顔になって出てくる。 ある者は指を切断され、ある者は舌を切られ―― とても私たちでは考えられない悪行がそこでは繰り広げられていた。 …今となっては私も彼等のしていることを批判できる立場ではなくなってしまった。わざと殺したにないにしろ、彼等の悪行を認めざるを得なかった。 とは言っても、心はまだ悪に染まった訳ではない。 やはり、二度とこのようなことはしたくない。
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