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夢を見ました。飛んでいる夢です。忙しなく羽を動かして、蜜を探す。すれ違う者たちはそれはもう必死でした。私は休みたくて仕方がありませんでした。 「泣くほど辛いのか?」 誰でしょう? 随分と優しい声。 私は泣いているのか。涙を流した覚えはないのに。 何故飛ぶのかわからない。 私は声にそう答えました。親にも、誰にも言ったことなどなかったのに。夢ならいいかと思ったのでしょうか。 「翔ばなければいい」 声は優しく言いました。そして私は目を覚ましました。
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