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「あ、浅葉さん」
「なあに?」
「このあと暇?」
カバンから取り出した
ゲームをちっこい手に
乗っけて俺の方を見ずに言う
断らないこと、
知ってるくせに。
「イチの為に、
空けてあるよーっつって」
「暇人」
「ちょ、イチひどい!!」
俺は、亮ちゃんを
想ってどれだけ
泣いただろう。
叶わないって、
叶える努力をしたら
だめだって
どれだけつらい事なのか…。
はじめて知った。
「もー、お前ら見てると
カップルみたいだな」
「やめてください、
こんな人絶対嫌です」
「イチ、なんで今日は
そんなにもひどいの?!」
亮ちゃん、俺ね。
亮ちゃんの幸せを
祈ってるんだよ。
もちろん、メンバーを
バラバラにしたくない
って言うのもあるんだけど。
なによりも大きいのが
亮ちゃんが幸せに
なれること
幸せなんて
そこら辺に転がってる
ものじゃあないけど
亮ちゃんはきっと
幸せになれるから。
だって亮ちゃんは
俺にだってこんなに
愛されてる
みんなに、
愛されてるから。
「ほーら。もーすぐ
時間だぞ。準備して」
「はーい」
亮ちゃん、
幸せになれ。
俺じゃあ幸せに
できないけど
亮ちゃんなら
幸せになれるから。
…だからお願い。
幸せになって
じゃないと俺
もう我慢ができないよ
えんど
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