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「お、俺は……、行かない方がいいと思うぞ」
「どうしてそう思いますか?」
なっ……なんてこと聞きやがるんだ、コイツはっ!
「い、嫌だから」
やばい、顔がどんどん赤くなっていく。
萩原が満足そうに笑って、長田くんに謝った。
「……なんで圭太が嫌なんだ?」
克也が不思議そうに聞いてきた。
「え、あ、いや、萩原はすきな子とはもう両想いかもしんねーじゃんっ!だったら、嫌だと思うんじゃねえの、その子も」
もう何言っているかわからないくらい、俺は焦っていた。
顔が、熱い。
「そうですね。両想いかもしれませんね」
ニコッと萩原は俺に微笑みかけた。
ドクンッと心臓が跳ね上がる。
「圭太、顔真っ赤だぞ?平気か?」
「へ?」
克也が俺のおでこに手を触れようとした時だ。
にゅっと横から手がでてきた。
「あ、本当ですね。一回体温計りに行きましょう」
萩原は克也の手を遮り、俺は医務室へと連れていった。
「せーんぱい、かわいすぎです」
医務室に入ると、奴は鍵を締めて俺をギュッと抱き締めた。
「おい!体温計るんじゃねえのか?」
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