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俺は人は見かけによらないな、と思った。 「う、海とか行けないな、その体じゃ」 「あ……そうですね……そうか、まずったな」 長田くんは何か残念そうな顔をしているが、思考は読み取りたくないぞ。絶対に。 「斎藤さんのココ、どんなひとがつけたんですか?」 「へ?」 「いや、克也兄ちゃんが篠田さんと泊まりに行きたいみたいなんですよ。だけど、付き合っていないから……」 「ああ……仲良く皆で行くことになれば断られないだろうってことだな」 長田くんは笑いながら頷く。 たっく、克也もしょーもねえなー。 「残念ながら、俺のは人見知りなんだよ。あーみえて」 萩原は初対面の奴と話した後や大勢の中で話終わった後、必ず「ふうーっ」と小さく溜息を吐くのだ。 最初に気付いた時は驚いた。 いつも笑顔で話しているから。 だけれど、アイツは俺の前では笑顔もすねた顔も照れた顔も……いろんな表情をみせてくれる。 ……コロコロ表情変わってかわいいんだよな。 .
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