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「斎藤さん、相当彼女にお熱ですね」
「へ?」
「すごく幸せそうです」
…
…
……やばい、恥ずかしすぎる。
俺は顔をどんどん沈めて、火照る頬を隠した。
風呂上がりに、長田くんとなんだかしょーもない話で盛り上がる。
「え、斎藤さんって、いちご牛乳派なんですか?俺、断然コーヒー牛乳なんですけど」
「いやいや、邪道だろ。やっぱ風呂上がりはいちご牛乳!」
二人してワイワイやりながら、自販機に百円を入れる。
「今時、ビンの自販機なんてあるんですねー」
「あー、温泉地とかだとあるんじゃん。ほら、コーヒー牛乳」
俺は長田くんにコーヒー牛乳をごちそうした。
「いいんですか?ごちそうになります」
素直にビンの蓋を開けて飲む長田くんを見て、俺は後輩ってこうあるべきだよなーと思った。
「長田くんは、彼女とはどんなとこ行ってるんだ?」
参考になるかわからないが、一応男同士のデートっつうもんを聞いてみる。
「そうですねー。ああ、この前は城に行きましたね」
「城?」
「なんか、三国志とか戦国時代とかすきなんですよ。あの子」
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