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酒井は私にバカと言い残すと、ぷいっとそっぽを向いてしまった。
…私悪いことは何もしていないのに、何でバカって言われたんだろうか。
それにいきなりバカって言われると、流石に腹が立つ。
…いや、私だけではなく誰が聞いても腹が立つだろう。
優「…何だよ、いきなりバカって。」
私はムスッとして、嫌々だけどまた浪川と話をする事にした。
…浪川はちょっかいをかけてきたりと色々面倒くさい所もあるが、笑かせてくれたりと面白い奴でもある。
一年生の頃から仲がよくて、一緒に遊ぶ仲だ。
だからそんな浪川と真反対である酒井とは、まず仲良くなれないだろうと。
いや、仲良くなれるタイプじゃない…、私がまず受け付けないタイプなんだろうとな思った。
浪「…おい天パ、なにぼーっとしてんねん?」
優「天パ言うな!!」
私はこれから色んな事を通して、いきなりバカと言ってきた酒井とだんだん仲良くなる事や…。
酒井関係でたくさんの優しい友達ができる事をまだ知らない。
もちろん、ちょっかいばっかりかけてくる浪川に相談に乗ってもらったり、酒井と仲良くなった後に、さらにまた酒井と仲良くなるきっかけが浪川だとは思いもしない。
私はその日一番の溜め息をついた。
優「……はぁ。」
これから私の、波乱な二年生生活が始まる。
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