≪突然の衝撃≫
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そもそも、何故そんな状況に陥ったのか、満喜子にも全く覚えがない。 必死に記憶のロジックを組み上げても、パーツがしっかりと合わさる事はなかった。 「何が、何があったんです?」 満喜子のその問いに看護婦の答えはなかった。 否、正確には彼女にも答える事が出来なかったのである。 今、満喜子の中で分かっているのは、この日、昭和二十年八月六日に自身の右腕を失ってしまったと言う事実だけであった────
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