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「それにしても…すごい数の車だな」
広場の大きな道から数多くの車が行ったり来たりしている。
数年前から『ライスジェル社』という会社が魔道石―『ローカイス』を組み込むことで動く『車』と言うものを開発した。車は世界中に売れ行きを伸ばし、今では大手の会社となっている。
「…バウロウトでは全然なかったのに…。発展してるな、ここは」
「すごいでしょう?今では誰でも持ってるって言われているわよ」
「カーリ姉は持ってるの?」
「さすがに私の給料では買えないわよ」
「というか、カーリ姉は何の仕事してるの?」
「それは行ってからのお楽しみ。さて、行くわよ」
「お、おう」
かなりのテンションで歩き出すカーリ。カインも荷物を持ちながら後ろについて行く。
「あ、カーリさん。この前はありがとうございました」
「いえいえ、当然のことをしたまでですから」
途中、おじさんに声をかけられ…
「カーリさん、この前は本当にありがとうございます。あんな夜遅く…」
「無事だっただけよかったですよ。元気にしてますか?」
「はい。ピンピンしてますよ」
おばさんに声をかけられる。
なんかすごく感謝されてるな…カーリ姉。本当に何の仕事してるんだ?
―――。
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