<断片>-終焉の刻-

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「…はぁ……はぁ……」 家、木々、人、人、人、人、人。 全てが燃え盛る中、少年がが膝をついていた。 彼の手には一つの銃。彼はこの頼りない一つの武器だけで『戦っていた』。 青年は黒く澄み渡る空を目上げる。 空には黒く染まり、炎の影で赤く染まる。この空に浮かぶ『一つの輝き』。 その姿は、まるで『天使』。いや、『悪魔』かもしれない。 八つの輝きの翼を持ち、金色の長髪、そしてその手には一つの『霊慧珠』がついた杖。 『彼女』は、この異形を一人でやって見せた張本人。そして、青年は彼女を『止めよう』としていた。 「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 怒涛の勢いで立ち上がり走り出す青年。痛みが全身を貫く。だが、彼には、痛みなど、とうに超えていた。 「………」 彼女は青年が走るないなや、右手をスッと上げる。 その瞬間、地上に出現したいくつもの炎の塊が彼の前に出現し彼に襲い掛かった。 「ッッッ!!!」 青年は無理やり体を地面に捻りこませ、無数の炎の塊を回避した。後ろのほうで大爆発が起こる。彼は、その爆発を利用して空へと舞い上がる。 彼女に近づいた彼は、銃を彼女の足元に向けて発砲した。 小さな発砲音が響く中、数発の弾丸が彼女を貫かんと真っ直ぐに向かう。 しかし… 彼女が手を振ると弾丸は彼女に当たる寸前で停止し、勢いをなくした弾は重力に従い、地面に落ちた。 「くそっ……」 青年が次の策を練ろうとする。 が、彼女がそうはさせない。
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