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彼女には分からないことだらけだ。
彼女「何を見ているの?」
窓をぼーっと見ていたら彼女が言ってきた。
俺は彼女のほうは向かず、窓を眺めたままだった。
彼女はそんな俺の態度を無視して穏やかに言った。
彼女「逃げても問題は何も解決しないわ。みんな、あなたを特別と思っている。それが嫌なんでしょ」
図星だった。
悔しいので俺は何も言わない。
そんな俺を彼女は強引に腕を絡めて言った。
彼女「あなたは優しいから自分を責めてしまう。そんなガラスの心を持っていて、いつ壊れるか分からない…だから放っておけないのよ…」
彼女はいつも俺の好きな言葉をくれる…そんなところが好きだ…
そんな俺の意志を知ってか知らずか彼女は笑顔のままつぶやく。
彼女「周囲の人間をどう思おうとあなたのかって…でもね、あの子を悲しませてはダメよ。あの子はとても苦しんでいるの、それを共有してはダメ」
それを聞いて俺はため息をついた。
俺「お前はどっちの味方なんだ」
そういうと彼女は得意げにこたえた。
彼女「もちろん、あの子の味方に決まっているじゃない」
俺「なんだよ それ…」
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