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学校
小鳥達の声がする。俺は小鳥達によって起こされた。まだ、見馴れていない風景。
「さっさと馴れなきゃな。」
俺は布団から出て大きく伸びをした。
ふと、外を見る。そこには壮大な自然と、霧がかった白い靄が見えた。
「馴れるのは難しいかもな…。」
窓からあるものが見えた。
「あっ!ピンク色の花びら!」
俺はすぐさま階段を下り、外へ出た。
が、時既に遅し。ピンク色の花びらは何処かへと消えていた。
「とことん、不思議な花びらだ。」
諦め、家に戻る。そこには、
おば)「あら、おはよう、京也ちゃん。」
「おはよう、おばぁちゃん。」
『あ、そうだ!』
「おばぁちゃん、家具ありがとう。」
おば)「ふふ、気にしなくていいのよ。孫のためですからって、おじぃちゃんと買ったのよ。」
「えっ!おじぃちゃんと!?」
おかしい、源次郎さんにいたってそんなはずは…。
おば)「えぇ、お礼ならおじぃちゃんにね。」
「う、うん。」
おば)「そういえば、今日、学校の手続きがあるからちょっと待っててね。先生がこちらに向かわれるとのことだから。」
「うん、わかった。」
学校…、あんまり期待はもてないな、この田舎じゃ…。
ー朝食ー
「源次郎さん、家具のことありがとうございました。」
源次郎)「ふん、なんのことだか知らんな!さっさと飯食え!」
「は、はい。」
?)「まあまあ、そんなに照れなくてもいいんですよ、高橋さん。」
源次郎)「照れてなどおらん!」
おば)「はいはい、ご飯はおかわりしますか?」
?)「あ、お願いします!」
ん?一体誰だ?さっきから会話に…。
「あ、あのー?」
?)「ん…?あ、これは失敬。私は君の通う学校の担任、楠です。」
「あ、担任の先生でしたか…。」
いや、まて、なんで朝食に加わっている!?そして何故、だれもツッコまない?これが当たり前なのか?
楠)「ふ~、食った食った。いや~給料日前でピンチだったんですよ~。」
おば)「いつでも来てくださいな。」
楠)「はいっ、ありがとうございます。」
源次郎)「全く、アンタもさっさと嫁さん見つけて、作ってもらえ!」
楠)「あ、あはははは。」
はあ、朝から疲れた。
「ごちそうさま。」
おば)「お粗末さまでした。」
楠)「んじゃ、学校に行こうか。」
「えっ!?説明は?手続きは?」
楠)「行きながら。」
『マジか~~!』
楠)「それじゃあ、ヘルメットを着用してくださいね。うちの校則なので。」
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