第三拾話 神の子 前編

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振り向くと女の子が俺の右手を握っている。 女の子『ダマ……ダマ…』 小さな女の子が握る力は段々と強くなり大人の俺が痛みを感じるまでになった。 やがて爪が肉に食い込み血が滴り落ちていく。 女の子『ダマ……』 女の子の目は真っ黒な丸と化し、その黒い丸を見ていると吸い込まれそうになる。 巌さん『祐!早く来い!』 俺の左腕を掴み引っ張る。 女の子は握っていた手を離し 女の子『バイバイ…』 赤く染まった手で手を振った…。
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