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言っちゃうとただ単に、龍太郎の泣き顔なんか見たくなくて笑っててほしかった。
3人で近くの空いている楽屋に入った。
龍太郎「…うっ、…くっ……っ」
有岡「龍太郎、泣くな。」
楽屋に入ってすぐにまた龍太郎は泣き出してしまった。
"泣くな"なんて言ってたけど、本当は泣きそうな自分に言い聞かせていただけかもしれない。
俺は圭人みたいに優しい言葉なんてかけられない。
森本「…ね、おれ話すから、だ、ちゃんに抱きついてもいい?」
なんて座っている龍太郎は涙を溜めながら言ってきた。
そんな弱い龍太郎をみたのはデビュー当時以来で。
有岡「いいに決まってんだろ!」
安心させたくて、龍太郎の頭をクシャクシャってなるまで撫でた。
ちょっとでも龍太郎に笑顔が戻るようにって願いをこめて。
そしたら龍太郎は効果音がつきそうなくらい強くぎゅーって抱きついてきた。
それだけ、不安だったんだなって思った。
それから龍太郎の話を聞いていて、涙が有り得ないほど出てきてしまった。
岡本「りゅ、たろうはこれからど、するの…?」
龍太郎に聞いた圭人も泣いていて。
森本「…知念くんと別れる。
このままじゃ、辛くなるだけだもん」
有岡「そっか…」
なんて言ったけどきっと心のどこかで喜んでいる自分がいる。最低な奴だよな。
森本「2人共話聞いてくれてありがとね」
なんて無理して笑った龍太郎に心が痛くなった。
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