想うほど辛くて。(アナザーside)

4/5
前へ
/27ページ
次へ
言っちゃうとただ単に、龍太郎の泣き顔なんか見たくなくて笑っててほしかった。 3人で近くの空いている楽屋に入った。 龍太郎「…うっ、…くっ……っ」 有岡「龍太郎、泣くな。」 楽屋に入ってすぐにまた龍太郎は泣き出してしまった。 "泣くな"なんて言ってたけど、本当は泣きそうな自分に言い聞かせていただけかもしれない。 俺は圭人みたいに優しい言葉なんてかけられない。 森本「…ね、おれ話すから、だ、ちゃんに抱きついてもいい?」 なんて座っている龍太郎は涙を溜めながら言ってきた。 そんな弱い龍太郎をみたのはデビュー当時以来で。 有岡「いいに決まってんだろ!」 安心させたくて、龍太郎の頭をクシャクシャってなるまで撫でた。 ちょっとでも龍太郎に笑顔が戻るようにって願いをこめて。 そしたら龍太郎は効果音がつきそうなくらい強くぎゅーって抱きついてきた。 それだけ、不安だったんだなって思った。 それから龍太郎の話を聞いていて、涙が有り得ないほど出てきてしまった。 岡本「りゅ、たろうはこれからど、するの…?」 龍太郎に聞いた圭人も泣いていて。 森本「…知念くんと別れる。 このままじゃ、辛くなるだけだもん」 有岡「そっか…」 なんて言ったけどきっと心のどこかで喜んでいる自分がいる。最低な奴だよな。 森本「2人共話聞いてくれてありがとね」 なんて無理して笑った龍太郎に心が痛くなった。 .
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

140人が本棚に入れています
本棚に追加