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──ピーンポーン
1人で泣いていて、涙を拭くためにティッシュ箱からティッシュを取る音と、鼻水が垂れそうなのを必死に阻止しようと一生懸命息を吸ってる音しかしないなか、急に鳴った家のインターホン。
今日は生憎の雨だって言うのに家族は誰も居なくて、空だってクッキーだって居なくて、家の中に俺1人しかいない。
だから仕方なく玄関に向かいどちら様ですか?なんて聞きながらドアを開けた。
「涼介っ」
聞き覚えのある声とともに、ひやっと冷たい感覚が全体を包んだ。
「…ゆ、とくん‥?」
「涼介ごめんな…今日は付き合って1年目の大切な記念日だって言うのに。俺、俺…忘れてて…本当にごめん!」
裕翔くんに抱きしめられて、さっき一生懸命止めた涙がまた溢れてきた。
「…ゆとくんっ、あいたかっ、たぁ……あいたかったよぉ…」
「涼介、ごめんな…」
裕翔くんは俺が泣きやむまでずっと抱きしめてくれて、しかも頭を撫でてくれた。
泣きやんでから急に俺のことを離した。
「ねぇ、涼介。真剣に聞いて欲しいことがあるんだけど…」
「…なに?」
「高校卒業したら……俺と結婚してください。」
裕翔くんは鞄の中から小さな箱を取り出して俺にくれた。
くちぱくで"開けて"なんて言いながら。裕翔くんに言われたとおりにあけてみると中には、シルバーのキラキラした指輪が入っていた。
「裕翔くん…これ…」
「まだダイヤの指輪なんて買えないけど、涼介に持ってて欲しくて…」
指輪の内側をみてみると"yuto.ryosuke"と彫ってあった。
「裕翔くん…っ…大好き!」
「俺も涼介のこと愛してる」
初めて婚約指輪を貰って初めてプロポーズされた日。
裕翔くんがもっともーっと大好きになった。
END
なんか終わり方すっごく微妙…
駄作orz
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