18人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう御託はいいです。さっさと用件をお願いします。この後用事がある上、私は貴方となんか話したくもないんですから。」
『用件をお願いします』という言葉に心なしか、そうだった、と反応した春木…先輩は、ニコッと笑うと再び憎たらしい口を開いた。
「用件って程じゃないんだけどさ、俺ね、
気に入ったんだ」
「はい?」
主語がないため、用件の要点が全くわからない。
……次の彼の一言でわかりざるを得ないのだけど。
「いや、だから、気に入ったんだよ、君が。」
頭の中が、『は?正気?』という名の苛立ち混ざりの疑問でいっぱいになる。
そして、一番最初に出た言葉は、
「3秒以内に視界から消え去って下さい。」
という、問答無用の言葉だった。
最初のコメントを投稿しよう!