依頼①

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「す、すいません…」 一人の少女がおそるおそるガラスのドアを開けた。 『ようこそ。初回限定恋愛相談所へ。まぁ、お座りください』 「は、はい…」 入ってすぐの受付には一人の男性が座っていた。 男性の前のテーブル越しに椅子が二つ並んでいる。 少女は二つ並んだ椅子の右側に腰掛けた。 『私が代表の片桐 義信(かたきり よしのぶ)と申します…。貴女のお名前は?』 見た目は20代前半。茶色くサラサラの髪の毛。俳優と言われても違和感を感じないルックス。 そんな男性に自己紹介され、少女はすこし緊張していた。 「み、南 愛莉(みなみ あいり)です…」 『愛莉さんですか。素敵なお名前ですね…』 義信はすこし微笑みながら言った。 「そ、そんな…」 愛莉は頬を赤らめ、顏を義信から背けた。 『愛莉さんとお呼びすればよろしいでしょうか? 私のことは義信とお呼びください』 「は、はい…」 『さて、自己紹介も済んだところですし、本題に入りましょうか…。』 義信は椅子にかけなおしてから言った。 『貴女のお悩みはなんですか?』
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