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何処かの平行世界に存在する「地球」。
その地球は「遊戯」という名の戦争で壊滅的なダメージを負っていた。
W.A.と名乗る少女の映像が全世界の空をジャックし、一方的に人間達に告げたのだ。
現時刻を以て、この地球は俺の遊戯場と化す。
俺に、いや正確には俺の手駒が選んだ人間が遊戯の登場人物となる。
戦い合え。殺し合え。憎しみ合え。裏切り合え。
手を握るも良し。権謀術数を尽くすも良し。
俺はそうやって遊戯の頂点を究めた者達に報酬を与えよう。
願い事は何でも良い。
銀河系級のどでかい願いから取るに足らない瑣末な願いまで。
だから俺を楽しませろ。
誠に自分勝手な言い分を残し、彼女は姿を消した。
その後、選ばれた者の身体に聖痕の様な印が現われ、直ぐさま「手駒」と呼ばれた女性型のロボットが現われた。
それで、どうして壊滅的なダメージを負ってるかって?
そりゃ話は簡単さ。
選ばれた人間全てが聖者じゃあ無いから。
唾を吐きかけたい鬼畜野郎だって、少女を犯る事しか頭に無い変態野郎だって、あの兇悪クソ女の手駒に選ばれたら遊戯の登場人物に成り上がってしまう。
中には戦争をしたくてしたくて堪らないヤツだっているだろう。
そんな奴等と手駒のロボットが地球を荒らしたんだ。
でもそろそろ遊戯は最終局面に来ているみたいだ。
手駒―シスターと呼ばれてるアマゾネスロボットの内の一つが化けやがった。
アレに対抗出来るシスターとプレイヤーがいない限り、勝利はあの化け物の手に落ちる事になるだろうな。
願わくば、あの化け物とそのパートナーの人間の望みが地球滅亡なんて物騒なモンじゃありませんように。
~名も無きジャーナリストの日記より~
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