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だから無性に壊してやりたくなる。
上手に覆った衣をかなぐり捨てて、醜い本性を晒して泣き狂う様を見てみたくなる。
それが皆、あの印を刻まれた者の辿る道だ。
こちらで何かせずとも、大体は自分で勝手に堕ちて行く。
ただ霄瓊に限っては、どうしてもそんな最期を想像出来ないのも確かだ。
むしろ、全てを受け入れ微笑みながら静かに。
そこまで考えて首を振り、面倒そうに髪をかき上げる。
あの娘の最期など、今はどうでもいい。
それがまだ先なら、せいぜいその時まで利用させてもらう。
うんざりする位厄介な用を片付ける為に。
今日も、忙しくなる。
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