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それでも、目を背けたくなってしまっても、これは現実だ。
普段暮らしている街は、国はいずれこうなる。
他の国がどうなっているのかは分からないけれど、きっと同じような状況だろう。
そして綻びにより、この未来が現代にまで影響を及ぼしている。
未来から綻びを通じて巨大な生き物が現れる事が多くなっているのだ。
見付け次第倒して綴じているけれど、その数は増えるばかりだ。
だから時折、こうして綻びを抜けて未来へとやって来る。
このまま荒廃が進めば、やがて人間は滅びてしまう。
それを変えるのが目的だと、かつて静嵐は語った。
果たす為に力を貸して欲しい、その代わり何でも望みを叶えると。
そう取り引きを交わして、二人は契約した。
未来を変える事はとても難しいけれど。
それでも何もしなければ滅びが待っているのなら。
変えて行かなければ、どうしても。
道具でいられる間に、力がある間に。
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