第五章

3/19
前へ
/159ページ
次へ
僕らが働く郵便局の局長も、元銀行員の局長に変わった。 それまでのお客様至上主義から売上重視に変わった事も戸惑いはあった。 お客様からも『サービスが悪くなった』と言われる事があり、僕ら郵便局員は悩める時代を迎えることとなる。 「とうとう藤島産業さんまで、ゆうパックから他社へ変更するって連絡あったわ…」 ジョッキを傾けながら、小嶋は苦々しい表情を浮かべる。 「マジで!?あぁ…また局長にどやされるなぁ…」 「君達は去って行くお客様を指をくわえて見てるだけなんかっ!! って、またクドクド言うんやろなぁ…あ~!胃が痛い!」 局長の口調を真似た言い方をした小嶋は、腹を擦りながらもまたジョッキを傾けた。 .
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

234人が本棚に入れています
本棚に追加