第五章

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それと。 「なぁ、小嶋… 昨日かみさんから届いたんだ…」 鞄から取り出した封書を小嶋の前に差し出した。 「見ても…いいん?」 僕が頷くと、小嶋は封筒の中から三枚の書類を取り出し、食い入るように見つめていた。 その様子をビールを流し込み、見つめる。 「ちょっ…これ!! こんな事許されるんっ!?」 小嶋がいきなり大声で叫ぶもんだから、僕は人差し指を口に当ててたしなめた。 「声デカイ!」 「あっ…ごめん! でもさ~!娘さん達が成人するまで絶対離婚はしないって言ったん、奥さんの方やったやん!? こんな勝手な……しかも口止め料って、酷ない?」 僕は力なく笑った。 .
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