第五章

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「ふふっ…なんか…めっちゃドキドキするわ~。 私ら、ええ歳してんのに、カッコ悪いなぁ…」 僕の肩に顔を隠すように擦り寄せる頬。 彼女の髪の香りが、動く度に僕の鼻先を掠めた。 意を決して彼女の肩を抱き、僕は告げた。 「カッコ悪くてもいい… 俺も小嶋にこんなにもドキドキしてるよ…」 彼女の手を取り、自分の左胸に押し当てる。 小嶋は驚いたように顔をこちらに向けた。 「佐倉くんて…意外とマッチョやねんなぁ! もしかして着痩せするん?」 「知らなかった? 意外と脱いだらスゴイかもよ?」 そう言いつつ小嶋に視線を合わせると、彼女はスッと瞼を落とし、それに誘われるように僕の唇が深く深く彼女を捕えた。 .
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