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「でも…うちの母も工藤との事があった時に、結婚ってなんやろうね?って言ってたし、それに今は夫婦別姓とかもあるんやし、大丈夫ちゃうかな?」
小嶋は僕の心配など他所に、ウキウキした様子でそう言う。
「そうかな~…」
僕はまだ半信半疑なまま、遠くに見えてきた高い高い壁のような小嶋のマンションを見つめていた。
「佐倉くんには娘さん達が、私には蒼太が居てるし、いつか娘さん達が佐倉くんに会いたいって言ってきた時に堂々と会えるようにしてたいから、私らの気持ちさえしっかりしてたら、これが最善やって昨日決めたとこやん!
しっかりしてよ!」
小嶋はピシャッと僕の左肩を叩いた。
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