最終章

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僕がバイトに手を出したとでも思っているのか? それとも、単にバイトの女の子にこじつけて怒りを表しているのか、僕にはわからなかったが。 ただ、小嶋が初めてヤキモチという感情を見せてくれた事が嬉しかった。 「妬いてるの? 案外嫉妬深いんだな…」 笑いながら言うと、小嶋は頬を膨らませ真っ赤になった。 「やっ…妬いてなんかないわよ! ただ佐倉くんがあまりにも怪しいから……ってか、そんなんで誤魔化されへんよ!!」 尚も怒る小嶋が可愛くて仕方なかった。 僕はクスッと笑って両手を広げた。 「ほら、おいで」 「なっ…なによっ! そんなんで誤魔化されへんって言ってるやん!!」 小嶋はプイッと横を向いた。 .
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