234人が本棚に入れています
本棚に追加
「お父さん!」
泣き顔で僕に駆け寄ってきたヒナとは対照的に、モナは他人行儀に頭をペコリと下げるだけで席に着いてしまった。
その様子を横目で見ながらも、駆け寄ってきてくれたヒナに笑みを返し、よく電話してきてくれたね!とだけ声を掛けた。
モナのいる席までやってくると、隣にいた女性が立ち上がって頭を下げてきた。
「佐倉モナ、ヒナの担当マネージャーをさせていただいております、山口と申します」
山口さんはご丁寧に名刺を差し出し、深々とお辞儀をした。
「コーヒーでよろしいですか?」
山口さんは僕に確認を取ると店員を呼び、注文をした。
.
最初のコメントを投稿しよう!