最終章

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「お父さん!」 泣き顔で僕に駆け寄ってきたヒナとは対照的に、モナは他人行儀に頭をペコリと下げるだけで席に着いてしまった。 その様子を横目で見ながらも、駆け寄ってきてくれたヒナに笑みを返し、よく電話してきてくれたね!とだけ声を掛けた。 モナのいる席までやってくると、隣にいた女性が立ち上がって頭を下げてきた。 「佐倉モナ、ヒナの担当マネージャーをさせていただいております、山口と申します」 山口さんはご丁寧に名刺を差し出し、深々とお辞儀をした。 「コーヒーでよろしいですか?」 山口さんは僕に確認を取ると店員を呼び、注文をした。 .
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