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いつもどこか遠慮している分、僕ら以外誰もいない解放感から濃密に体を重ね合い、激しい吐息を絡ませ合った。
いつもより情熱的になれたのは、もちろんそれだけじゃない。
娘達と同様に、今ある幸せをも大切に育てていかなきゃいけないと、僕は身を持って知ったから…
小嶋もきっと僕を待っている間不安だったろうし、娘達とどんな話をしたのか、元妻と逢ったのか…知りたがっているに違いない。
ただ普通に話すだけより、こうして裸になって甘い体温に触れて話す方が、嘘偽りのない気持ちを表せそうな気がしたんだ。
なにより、僕が彼女に甘えたい気持ちもあったのだけれど。
まだ熱っぽい吐息をこぼしている小嶋の細い身体を抱き寄せながら、僕は娘達との久しぶりの対面について語り始めた。
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