女性の憧れ

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「嶋!!この間の取材内容 早く提出しやがれ!!」 「す、すみません!!」 勢いよく頭を下げる あたし嶋香蓮(しまかれん)は 人気女性雑誌の出版社に 入社して、はや1年。 鬼上司のもと今日も朝から 怒鳴り声が響く。 「ったく、お前は全く伸びないな、大体お前は……」 彼は鬼上司こと 鬼戸 鷹斗(きどたかと) あたしより2つほど年上で 入社当時からお世話に なっている。 面倒見がよくて、頼りに なる先輩だ。 「てめぇは、聞いてんのか! おらぁ!!」 「ひやぁ、すいませんすいません!!」 口が悪いのがたまに傷である 朝の説教から解放されたら あたしは休憩所に直行 「ぷはぁ」 自販機のミルクティーを 飲むのが、あたしの日課だ。 ふと肩をポンと叩かれる 「朝からお疲れ(笑)」 肩を叩いたのは同期で 仲のよい藤 夕夏(ふじゆうか) そして、そのとなりに 同じく同期の 風間 空(かざまそら)が 立っていた。
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