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苦情を付けられた新浜を助けるかの様に入って来た車がきっかけと成ったのと、丁度帰宅ラッシュが重なったのとで冷えた空気は時間と共に真夏の空気に逆戻りして行った。
落ち着いたのはアレから二時間以上過ぎた午後七時を過ぎて、荒島と大林と交代で松山と根本が出勤してきて、又怪談話しに話しが弾んで行く。
「てぇ~かさぁ~、【群馬の新井さん家】の話し知ってる?」
話しを振って来たのは松山、背丈はやや高く面長で良く日に焼けてる様で全体的に焼けている。
主任の新浜も焼けてるが松山程ではなく、その松山が嫌そうな口調で皆に【新井さん家】の話しを振って来た。
「あっ!俺それ知ってる!!
あれでしょっ?あの群馬の山奥で一家心中したとか家族皆殺しになったとかで、今でも有名な心霊スポットでしょ!?」
何故だか知らないが毎度の様に興奮して話す根本に続いて、
「確かに有名だけど、アソコの詳しい場所って何処なん?
前のスタンドの人達とも行こうとしたけど結局判らす終いで帰って来たんだけど…」
「あっ!私知ってますよ。」
右手を軽く上げアピールして来たのは境さんだった。
『マジで~!?』
いきなりのカミングアウトに他の三人がハモる。
それもそのハズ!今まで新井さん家の詳しい場所までは、新浜の周りでは誰も知らなかったのだから…
「一応聞くけど、それってピンポイントで知ってるって事!?」
「うん」
「えっ、何、それって周辺を知ってるってのじゃなくって?」
「うん!」
「マジで!?
冗談とかでなくって!?」
「うん!!」
三人の代わる代わるの問に境さんは少しウザがりながらも返事を返す。
「これって…根本!
特別に許す!!
荒島と大林、それと磯山に連絡とれ!!」
新浜の指示に根本は即座に休憩室に携帯を取りに行き、
新浜と松山で境さんを口説きに掛かる!
「実を言うと俺達以前から新井さん家までの道探してたんだよ」
「そこで物は相談何だけどさぁ~」
「…其処までの道のりを教えて欲しいって事?」
「その通り!
流石に境さん!!
話が早くて助かるよ~♪」
「済みません、私まだ了承してないんですけど~」
「ちょっ、そんな事言わずにさぁ~
もしなら松チャンがジュースの一本二本なら買ってあげるって!」
「えっ!?本当ですかぁ?」
「ちょっ、ちょっと待って!
何で俺なん?」
「ん?だって俺は車出すし、大林は俺の代わりだし、荒島君はお前らのまとめ役で
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