3 自分を積極的にするトリック

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3 自分を積極的にするトリック

_  【 人は、心理的な抵抗感を、実際の距離で表わす。 】  私が受け持っている概論は、大体50人から60人位の学生が受講している。  座席は勿論自由で、その日その日によって、早く来た者から席を取るが、面白い事に、毎回、学生たちの座る場所が大体決まっているのである。  それほど大きくない部屋なのだから、何処に座ろうと、私との距離にそれほど差があるとは思えないのだが、そうする事によって、学生達は無意識に、私との心理的距離を計っているらしい。  普段から、自分の意見をハッキリと述べ、また成績も優秀な学生は、平気で私の近くに座るのに対し、あまり成績が良くなく、無口で何を考えているのか分からない学生ほど、私の席から死角に当たる位置を締めようとするのである。  この傾向は、実際に、ウィリアム・E・レイポルドと言う人の実験で証明されている。  これは『ボディ・ランゲージ』(ジュリアム・ファスト著)に、対話者の距離と性格の関係として、紹介された者であるが、それによると、学生達にまず性格テストをして、内向型と外向型に分ける。 _
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