~花火に見守られた恋~

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『まもなく、第45回🌕×町花火大会を開催します』 会場からアナウンスが聞こえてくる。 私の隣には………誰もいない。 ………大輔は来なかった。 当たり前だよね。 何も言わず、突然いなくなった幼なじみとの約束なんて覚えているわけもない。 わかっていた。 わかっていたのに……… ピューッと音がして、夜空に赤い花が咲いた。 花火大会が始まったのだ。 『最初の花火が上がった時に開けようね!!』 思い出す、幼い大輔の言葉。 約束は………花火のように、あっけなく散った。
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