幸福という名の記憶

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彼は高橋詩苑(タカハシ シオン)。私の婚約者。優しくて、かっこよくて、強くていつも笑顔で、みんなからすごくモテる。男の男になるため、こうやって私の執事として働いている。 遥歌『ごちそうさま!とっても美味しかった!ありがと、詩苑!』 詩苑『どういたしまして。じゃあ歯磨きしようか。』 遥歌『うんっ!』 メイド『すみません、お嬢様。お父様からお電話です。』 遥歌『…え?…お父様から?』 私のお父様は、有名会社の社長、凰ノ坂隆英(オウノザカタカヒデ)。今は海外に出張に行ってるはずだけど…。 遥歌『…はい。遥歌です。』 父「遥歌か?久しいな。」 遥歌『…何の用?用件があるなら早くして。私は忙しいの。』 父「ふん…。相変わらず生意気だな。…お前、ピアノのレッスンはちゃんとしているのか?歌のレッスンは、バレエは。」 遥歌『…してるわよ。』 父「…ならいいんだが。凰ノ坂家の娘として、恥をかかぬようにな。じゃあまた確認の電話をする。それまで…」 私は怒りに震えながら電話を切った。 (意味分かんない!あのくそ親父は私の事、何だと思ってるの!?)
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