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身体と心情
この身体には、賞味期限があるのだろうか。
あの卵のように、あの牛乳のように、賞味期限があるのだろうか?
心と身体の共存が出来ていないこの生命で、私は陽に当たってもいい存在なのか。
あの薔薇のように、散り行く運命を辿るか、
あの湖のようにいつまでも輝き続ける運命なのか、
私には分からない。
私はなぜ生まれたのか?
誰が造ったのか?
私は何も知らない。
“どうしてあなたは笑わないの?”と、私に質問する者がいた。
私にその言葉を理解することは、出来なかった。
“笑って。笑ってメイちゃん。”
彼女は泣いて、
笑って、
私の心を揺さぶって、
大切に、
大切に抱き締めてくれた。
まるで、壊れかけた人形を直すように。
そして、その心情は身体が熱くなるぐらい融けるように沈んでいった。
私は、なんのために。
誰のために、生まれたのか。
それは誰かが知ってるはず。
きっと、私の知ってるはずだけど理解出来ない、「記憶」という名のプログラムの中に…。
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