Case1

5/7
前へ
/90ページ
次へ
「何も悩む必要はあるまい。貴様が我が傘下に降れば良いのだ。」 「それは困る! 野党の指示が得られない!」  どこか揶愉する様に告げられた魔王の言葉を、中年男性は即座にそう突っぱねた。 「ならば交渉は決裂だな。貴様にはここで死んでもらうとしよう……!」  中年男性の返答を聞くや否や、魔王を両手を高く頭上に掲げると厳かにそう言い放った。  薄闇に包まれた謁見の間に不穏な空気が澱み始める……。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加