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第一章『空夢』
俺の最初の記憶。
たぶん、それは真っ赤な空だった。
『お前さえいなければっ!』
近くで女の人の声。
俺の母親だ。
『お前さえいなければっ!』
何度も何度もそういう。
俺はただ横になって赤い空をみていた。
涙なんか枯れていた。
俺の髪は母親と似つか無い
夕焼け空のような色だった。
俺の名前は空。
神の名を与えられた
人と悪魔の子……
人は俺たちを`デピカ`とよんだ。
☁第一章『空夢』☁
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