最愛の人を救え

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ユリアン「・・・」 ケンタロウ「に、人形!?精巧に作られた人形だ!」 シンゾー「うぅぅ」 ケンタロウ「シンゾー!!これはどういう事だ!」 涙を流すシンゾー シンゾー「ユリアンは…もうこの世にいない…」 ケンタロウ「ッツ!!!」 リン「うそ・・・」 バット「ずずずずっ」 シンゾー「ユリアンは…ユリアンは俺が殺したも同然だ。俺が追い詰めたんだ・・・。」 ーーー1ヶ月前ーーー シンゾー「ユリアン!どうだこの景色!最上階から見える建物全てお前のものだ!嬉しいだろう?」 ユリアン「こんな汚れた景色見たくないわ。」 シンゾー「ユリアン…そろそろ諦めろよ。ケンタロウは俺に敗れて何処かへ消えちまった。もう戻ってこねえよ。」 ユリアン「そんなはずないわ。ケンタロウはどこかで生きてる。今頃きっと筋トレで鍛えてるはずよ。」 シンゾー「筋トレなら俺もしているし、差は縮まらない一方だ。」 ユリアン「いいえ。ただの筋トレじゃなくて会員制のジムで本格的にやってるはずだわ。ライザップだわ。」 シンゾー「ライザップ?サプリメントか何かか?」 ユリアン「とにかく貴方に興味がないの。」 シンゾー「忘れろ!もうここへケンタロウが来る事はない!・・・なぜなら俺が殺したからだ…」 ユリアン「ッ!?」 シンゾー「そう、奴は死んだ。だから期待しても無駄なんだ。」 ユリアン「・・・・。」 立ち上がるユリアン シンゾー「どこへ行くんだユリアン。」 ユリアン「・・・ケンタロウが生きていないなら、私も死ぬ。」 シンゾー「おい!やめろ!!!」 ユリアン「あなたの何もかもが気に食わなかったわ。特に女の私より髪がサラサラなところ。さようなら…」 最上階から飛び降りるユリアン シンゾー「ユリアアアアアアアアアアアアアアアァァァ」 ーーー現在ーーー シンゾー「ァァァアアアアアン!!!!」 ケンタロウ「ビクッ」 シンゾー「それから俺はユリアンを忘れる事が出来ず、腕のいい職人を呼んで人形を作らせたのだ…」
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