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この占いを見ることが、俺の毎朝の日課、たった七分程度の占いは何故だかよく当たる。俺限定で。
何でだろうな、本当に不思議だ。
今日の牡羊座は一二位、最悪だ。大切なものをなくしてしまうかも、ラッキーアイテムはハサミ、新しい自分を切り開けるかも、ラッキーカラーは青。
そこまで見た俺はテレビを消した。
そしてなんとなく早めに家を出ることにした。意味なんてない、気分の問題だ。一番のりの教室は居るだけでなんとなくわくわくする。
俺の内側に住む童心へのサービス、どうせ気休めですが。
歯を磨いて無言で家を出た、大きく伸びをして、俺の足で約10分の母校を目指し冷えたアスファルトを歩いて行く。
ポケットのなかにはラッキーアイテムのハサミと、ラッキーカラーが持ち手のカッター、ぶつかり合ってガチャガチャうるさい。
うるさいけど、あの占いは本当に当たるんだ、いやいや本当に。
水に注意だった時は水まきしてたばーさんに水かけられたし、落とし物注意だった時はあろうことか財布を落とした。
思わぬ良いことがある日は両親から臨時でお小遣いを頂き、褒められる日は体育のサッカーで三点いれ、ラブ運最高の日に告られた。最悪の日にフられたがな。
ここまで当たると怖いレベルだったが、たまに外れるのは所詮は占いと言うところ。
まぁ、信じる信じないは個人の自由だし、俺は信じる。なんとなく。
なんとなく、な。
なんとなくの直感を大切にしているのはアイツの受け売りである。
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