グノリステ

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それはある意味、おかしなことでしかなかった。 本来、『それら』がお互い手を取って、一緒に道を歩んでいくなんてことはありえなかった。そう言った物ではなかったし、そう言った目的のための物でもなかった。『それら』は、お互い戦っていればいいのだ。いがみ合い、そして、ぶつかり合い、負けた方を食べていく。 自然の摂理に大きくのっとっている。 のっとっているはずだった。 しかし、目の前の白と、その横にいる青は、手を取り合っていたのだ。 不愉快であったし、それはおかしなことだった。 でも、同時に思ったことは、そんな簡単な感情ではない。 それは、もっと複雑な、面白さがあると納得した瞬間だった。 ある意味、『それら』に対して好意的ではなかった。ただ戦って、ただ勝って、『それら』には何の意味もなく、その行動を繰り返していく。それの意味を知った時、一体『それら』はどうなるんだろう。 もしかしたら、気がくるってしまうかもしれない。もしかしたら、何かが破綻してしまうのかもしれない。しかし、そんなことはどうでもいい。面白ければいいのだ。あくまで。 それなら、『それら』を野放しにしていても、別におかしなことは無い。 時間の矢が、どこまでも真っ直ぐ突き進んでいると願って。
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