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――そして今に至る。
「ぐううぅえー。」
胃の中がぐるんぐるん回ってるみたいで気持ち悪い。
単なる飲み過ぎ?
そんなのわかってる。
仕方ないよ、でももう限界なんだから。
ぐったりとした重い体を起こし、辺りを見回すと、囃し立ててたおじさんも居ない。
なんか…寂しい。
雪の積もった野原に一人ぼっちでいるみたい。
「あかにしさぁ…ん。」
ふと息を吐き出せば、そんな言葉も一緒に出て来る始末。
(もう…俺ダメだよ。)
「はは」と自虐的に笑いながら、この事が夢である様にと願いながら、目を閉じた。
精神的に、だけでなく肉体的にも限界がきてるから睡魔はすぐに襲いかかってきた。
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